昨日は名古屋・金山アスナルホールにて
DDT/スターダムの昼夜興行が行われていた。
特にスターダムに心惹かれるものがなかったので、DDT終了後、
パブで酒を飲み、鶴舞のスポルティーバアリーナに移って
終電まで飲んでいたのだが、DDTのメインイベントは
Ko-D無差別級選手権王者・男色ディーノvs挑戦者・アントーニオ本多
前哨戦第2ラウンド、
メンフィス・ラストマンスタンディング・ルーザーリーブタウンマッチ
ギブアップ、3カウントなしの完全KO決着、敗者は即日名古屋追放という
非常にアメリカ南部な香りが漂う過酷な殴り合い。
両者の交わすパンチの行間に溢れる程の思いが滲み出るアツい試合だった。

かつて、彼らはある表現者を軸として
プロレスリングの表舞台・裏舞台やら演劇やら漫画やら
当事者たちの喜怒哀楽まで
ありとあらゆる表現を盛り込んだ祭りを行なっていた。
その祭りはキーパーソンが家業を継ぎ、家庭を作るという、
極めて現実的な事情で一応の終焉を迎えたのだが、
彼はその終焉を未来への約束とすることで、
祭りが過去の青春の残滓として置き去りにされてしまうことから救った。

祭りの中、嘘か真か目指した場所、『日本武道館』。
今年、DDTプロレスリングが8月に日本武道館大会を行うに辺り、
一人の男は過去の感傷としてではなく、
今、DDTプロレスリングとして目指すためにある男と戦うことを望み、
もう一人の男は、相手の男への憧れと羨望と嫉妬と友情を確かめ、
乗り越える為にその男との戦いを受けた。
その戦いを見届けるGMもその祭りの『総合演出家』として共に遊んだ仲間だった。
そして、かつての祭りを眺めていた俺も半ば一緒になって遊んでいた仲間だった。
これだけの文章量を以っても語り尽くせない程、二人の男たちは雄弁に殴り合った。

2・19後楽園ホールKo-D無差別級王座戦。
そこで、それが決着した所で見えてくる風景とはいかなるものか…

写真は元・マッスル総合演出家にして現・DDTプロレスリングGM 鶴見亜門氏と。


2012年02月11日(土) 【2・11リポート】ディーノが殴りあって前哨戦連勝